インド古典舞踊サークル

インド・ニューデリーとグルガオンで活動している、バラタナティヤムとカタックのサークルです。

春の訪れ:バサント・パンチャミー



2月に入ってからは朝晩の寒さも和らぎ、
日中汗ばむ陽気になることもしばしば、
ようやく春到来かなと感じられるようになってきました。

2月4日(火)はヴァサント・パンチャミー(Vasant Panchami)と呼ばれる、
春の訪れを祝うお祭りでした。
もともとは北インドのお祭りでしたが、
今ではインド各地で祝われているようです。
ヒンドゥー教では、学問と芸術の女神サラスヴァティは、ヴァサント・パンチャミーの日に生まれたとされ、黄色い衣装を装ったサラスヴァティ像が奉られます。
この日は春の豊饒を象徴する黄色で辺りが彩られます。
人々は黄色い服を身に付け、黄色く色づけされたお菓子が人々に振舞われます。



日本人会ボランティアグループ主催のチャリティ講座で
インド舞踊家のエミ・マユーリさんによる
レクチャーとダンスが披露されました。
ヴァサント・パンチャミーの日に
サラスヴァティ女神を讃える踊りを
参加者の方々も一緒に踊って祝おうという主旨で行われました。







まずはバラタナティヤムの歴史や特徴の説明をしていただきました。
9つあるとされる感情表現を実際に踊りに取り入れて
一つ一つを鮮明に表現されたときには、
「あぁ、こういうことなんだ!」と思わず納得してしまいました。



そしていよいよ実際に踊ることになりました。
マユーリさんがそれぞれの動きを丁寧に説明してくださいました。

サラスヴァティ女神のスローカ(讃歌)に合わせて踊ります。





  
♪スリー サラスヴァティ デーヴィ パーラヤマーン
(おー、サラスヴァティ女神さま 私を守ってください)









♪クルパーカリ シャンカリ
(一目見つめられただけで、 幸せをあたえてくれる)




(チャリティ講座プログラムより抜粋)






最後にマユーリさんがサラスヴァティ女神をはじめとする神々に捧げる踊りと
春の訪れを歓びをあらわす踊りを踊ってくださいました。
黄色い衣装を身にまとったマユーリさんが
華やかで躍動的な動きで舞います。
冬の寒さの中から命が次々と芽吹き、
活き活きとしたエネルギーを発していく、
そんな様子を表しているかのようです。
そして春の美しさを感じ、その到来を歓び感謝している
姿がとても印象的でした。







ダンスが終わり、振舞われたお菓子はもちろん黄色いもので、
おいしくいただいたのは言うまでもありません。